最近、ちらほらと耳にすることが増えてきた、定額制の使い放題ウォーターサーバー。
なかでもテレビコマーシャルなどで一気に知名度を高めているのが、こちらの「ウォータースタンド」です。
- 水の注文やボトル交換は一切不要
- 水道水を浄化して使うので、実質使い放題
- 初回設置費9,900円(税込)とそれ以降毎月の支払いはレンタル代のみ
- 温水・冷水・常温水が使える
- フィルター交換・メンテナンスも業者が定期的に実施
利点だけを上げると、一般的なウォーターサーバーよりも手間がかからない上に高性能&衛生的&経済的と言えます。
とはいえ、水道に直結するゆえの弱点も存在するので、単純にボトル型ウォーターサーバーの上位互換というわけではありません。
「料金プラン」や「メリット・デメリット」は、契約前にしっかり確認しておきましょう。
水道に直結だから使い放題、ボトル交換・配達は不要
ウォータースタンドは一般的なボトル交換型ではなく、水道管に直結するスタイルのウォーターサーバー。
維持管理の手間が少ないため、最近急速にシェアを伸ばしているタイプですね。

水道管や蛇口に直結するタイプ
水道水を浄化して使うので、当然定期的な水の注文や配送は一切必要ありません。
災害時の備蓄水としては使えない
手軽さの代わりに「災害や断水時の備蓄水」としての役割は完全に捨てることになります。
いざという時の備えとして、大量の水を保管・ストックしておけるのがボトルタイプウォーターサーバーの利点でもありますからね。
メリット・デメリットはしっかりと理解した上で、契約は決めていきましょう。
浄水器を数多く扱う「ジャスト」のウォーターサーバー
販売を手がけているのは、浄水器販売・レンタルの「JUST(ジャスト)」。
1969年から続く、関東を中心にしたアメニティ関連のベテラン企業ですね。
ウォータースタンド自体も、「蛇口タイプの浄水装置に、温水・冷水機能が加わったもの」と言ったほうがイメージしやすいかもしれません。
製造メーカーは韓国の浄水器トップ「COWAY」
サーバーの製造は、韓国で浄水器シェアナンバーワンの「COWAY(コーウェイ)」が行っています。
サポートや説明書はちゃんと日本語対応なので、その点はご心配なく。
もともと韓国では水道水浄化型のウォーターサーバーが主流のため、日本のボトル型サーバー以上に機能も充実しています。
メインは卓上型、床置きタイプは1種のみ
サーバーの種類も、ほぼすべてが卓上コンパクトタイプ。床置の大型タイプは1種類のみです。
設計上、どうしても水道(主にキッチン・台所)周りに設置することになるので、小型が主流になっています。
「常温水」がすべての機種で使える
ボトル交換型ではほとんど見かけない「常温水」機能。
ウォータースタンドのサーバーには、全機種標準装備されているのが大きな特徴です。
※ボトル型サーバーで常温水が使えるのは、現状「フレシャスSlat(スラット)」のみ。
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水の出しっぱなし(連続抽出)も可能
さらに珍しい機能として、「水の連続抽出機能」があります。
注水レバーやボタンを押しっぱなしにせずとも、欲しい量だけたっぷり注ぐことが可能です。
他社ボトル型サーバーでは未だ実装されていない、ウォータースタンドだけの独自機能となっています。
逆浸透膜で業者並みの純水(RO水)も作れる
ウォータースタンドの高価格帯モデルには、純水(RO水)が作れるほどの浄水能力も備わっています。
RO水は、宅配水大手の「クリクラ」や「アクアクララ」で扱っているものと同等、業者レベルの安全性が確保できる最高基準のお水です。
カルキ(塩素)は当然のこと、逆浸透膜は赤サビや放射性物質など不純物を99.9%以上取り除くことができます。
一番安価なモデル「ナノラピアネオ」には、このRO水が作れる逆浸透膜フィルターが搭載されていないので、契約の際はよく検討しましょう。
とはいえ、ナノラピアに搭載されている「ナノトラップフィルター」も、一般的な浄水器に比べると遥かに高性能な浄水フィルターなので、品質に問題はありません。
赤ちゃんのミルク・犬猫の飲み水にも最適
不純物とともに水分中のミネラルも除去されるため、RO水はミネラル吸収力の弱い赤ちゃん・ペット用としても理想的です。
粉ミルクの調乳から離乳食に加え、雑味が一切ないので料理用やコーヒー用としても素材本来の味を引き出せます。
フィルター交換・メンテナンス時期は6カ月に一度
各種フィルターの交換は、専門スタッフが訪問で定期的に行ってくれます。
基本、ウォーターサーバータイプは6カ月に一度が目安ですね。
(※常温水のみ使用可の浄水器型もあります。)
内部の清掃メンテナンスもやってくれるので、一般的なウォーターサーバーよりも衛生的な状態をキープできます。
利用者の口コミ・感想・設置例
ウォータースタンドの料金プラン
定額制なので支払いはレンタル代のみ
毎月の支払いは、レンタル料金だけなので非常にシンプル。
水道代は当然必要になりますが、東京都の平均だと1L=約0.2円ほどなのでコストとしてはほぼ気にならないレベルです。
(月300Lでも約61円)
フィルター交換・メンテナンス・工事費などはすべてレンタル代に含まれている
工事やメンテナンスの代金は、すべて毎月のレンタル代にコミコミとなっています。
スタッフの訪問やサーバーの取り付け・取り外し時に、別途費用を請求されることはありません。
「1年未満でのウォータースタンド解約」に限り、解約手数料が発生してしまうので要注意。
機種の価格=浄水能力の高さ
ウォータースタンドのサーバーは、基本レンタル代が高いほど高性能で衛生的という仕組み。
レンタル代/月 | 浄水フィルターの種類 | |
---|---|---|
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3,850円 | ナノトラップフィルター |
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販売終了 | |
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販売終了 | |
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4,950円 | |
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3,300円 | 逆浸透膜(RO式) |
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5,280円 | |
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6,050円 | |
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7,150円 | |
※価格はすべて税込み表記 |
逆浸透膜を搭載し、貯水タンクが大きくなるほどレンタル代が高くなる、といった感じですね。
値段が安い機種は、常温水しか使えない(温水や冷水が作れない)場合もあるので、契約の際は要注意。
電気代はいかほど?
月々の電気代は、全機種500~700円ほど。
一般的なウォーターサーバーの電気代が月1,000円前後なので、まずまずの及第点でしょう。
ウォータースタンド契約の注意点・よくある質問
契約期間は1年。解約金に注意
初回設置費やレンタル代以外で唯一料金が発生してしまうのが、契約から1年未満での解約をする場合です。
サーバーの撤去費用として6,600円(税込)を別途請求されるので、短期利用にはご注意ください。
とはいえ、他社ウォーターサーバーの場合はほとんどが2~3年契約なので、それらに比べるとウォータースタンドの解約金・契約期間は良心的と言えます。
設置には取付工事が必要
ウォータースタンドの取付工事は、おおよそ60~90分ほど。
分岐器具を取り付けるだけなので、既存の水道管や蛇口を傷付けたり交換する必要はありません。
設置可能な水道からの距離は、
- プレミアムシリーズ(RO水):3~5m
- ナノラピアシリーズ:10m以上も可
上記が基準です。
RO水(純水)の精製にはある程度の圧力が必要なので、水道から遠い場所には設置できません。要注意。
賃貸(マンション・アパート・団地)でも使える?
設置には工事が必要ですが、水道管のつなぎに器具を取り付けるだけなので簡単に元の状態に戻せます。
解約時の取り外し工事も無料(※1年未満では有料)でやってくれるので、原状復帰が必要な賃貸住宅でも問題なく利用可能です。
ただ、一部の水栓形状では取り付け出来ない場合もあるので、築年数が古い賃貸の場合は事前に確認をしてもらいましょう。
対応地域は?
ウォータースタンドの契約可能なエリアは、残念ながら関東(一都六県)限定となっています。
ウォータースタンド対応エリア
東京都、埼玉県、神奈川県、千葉県、栃木県、茨城県、群馬県
対応地域の拡大は、今後に期待したいところです。
井戸水でも使える?
水質検査で飲用可とされている井戸水であれば、問題なく使用できます。
ただ、使える機種には制限があり、逆浸透膜フィルター搭載(RO水精製可能)の機種を選ぶ必要があります。
この場合、名前に「プレミアム」と付いているシリーズが対象ですので、押さえておきましょう。
実施中の新規契約キャンペーン
お友達紹介キャンペーン
ウォータースタンド利用者の紹介で申し込むと、3000円相当の特典がプレゼントされます。
紹介者・申込者の両方に特典がもらえるので、知り合いに利用者がいる場合にはぜひ活用してみましょう。
ウォータースタンドのメリット・デメリット
ウォータースタンドのサーバーを契約する場合に、気をつけたいメリット・デメリットをまとめておきました。
長所・利点(メリット)
- ボトルやパック式の水を定期購入する必要がなくなる
- 重いものを運ぶ作業(宅配水の受け取り・持ち運び・交換)も不要なので、身体的な負担が少ない
- 水の保管場所やゴミ出しも必要ないので、場所を取らない
- どれだけ使っても支払いは定額。ファミリー層や企業など水消費量の多い環境でもお得
- 機種によっては、業者レベルの純水(RO水)も作れる
- 半年~1年に1回はメンテナンスを行ってくれるので衛生面も安心
一般的なウォーターサーバーと比較して、水の注文や持ち運び、交換、ゴミ捨てといった細かい雑務がすべて不要なのは非常に大きなメリット。
家事の時短や効率化を追求したいなら、まさに理想的な選択肢といえます。
元は水道水なので、飲料水だけでなく、顔を洗ったりペット用として遠慮なく使える点も重要なポイント。
重いボトルを持ち運ぶ身体的な負担が一切ないのは、妊婦さんやご年配の方でも安心ですね。
短所・欠点(デメリット)
- 対応地域は現状関東圏のみ
- 取り付けや解約時に工事が必要
- 水道管に直結するので、置き場所はある程度限定される
- 災害時の備蓄水としては使えない
- 工事や悪天候などの断水でも使用不可になってしまう
- 一人暮らしなど、あまり水を使わない家庭では割高
災害や工事といった非常事態には、あまり役立たないのがウィークポイントです。
もともと宅配水タイプのウォーターサーバーが一気に広まったのは、2011年の東日本大震災がきっかけですからね。
断水時の備えとして機能しないのは、ある意味本末転倒とも言えます。
ウォーターサーバーというよりは、蛇口に取り付ける浄水器に近いものと認識したほうがいいでしょう。
コスト面でも、あまり水を使わない家庭(おおよそ月5,000円以下)ではボトル型ウォーターサーバーの方が安くなるので要注意。
逆に言うと、非常時の備えさえ別に用意しておけば、非常に優秀なウォーターサーバーです。
飲用水のストックだけなら、別にペットボトルの箱買いでも十分なわけですからね。
契約後にやることは、半年に一度のメンテナンス(これも業者がやってくれます)くらいなので、とにかく手間のかからなさが魅力。
水の注文や受け取りにウンザリしている方は、ぜひ一度試してみてはいかが?